エスキス時間の短縮

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またまたエスキスの話。
エスキスを繰り返すうちに、
最初の面積計算も必要ない気がしてきました。
とはいえ、毎回私の勝手な考えですので、
参考程度にとどめてください。

建築面積の決定ですが、
本試験の場合は解答用紙に敷地が印刷されています。
道路がどちらかにあるかによって、
北面道路:左右2ピッチずつ、上3ピッチ、下4ピッチ以上。
南面道路:左右2ピッチずつ、上2ピッチ、下4ピッチ以上。
東、西面道路:道路面3ピッチ反対面2ピッチ、上2ピッチ、下4ピッチ以上。
建物は8ピッチまたは9ピッチを基本に大きさを決定します。
(10ピッチになると梁のかけ方が難しくなります)
これは、この後のパズルができることを前提にしています。
これで固定されるというわけではありません。

ここから1階の室を当てはめます。
必ず大きな居室から考えるのが早道だと思っています。
パズルに使用するのは、以下の大きさです。

19m2の居室。
5×5ピッチ(4.55×4.55) 20.70m2
4×6ピッチ(3.64×5.46) 19.87m2
16m2の居室。
4×5ピッチ(3.64×4.55) 16.56m2
13m2の居室。
4×4ピッチ(3.64×3.64) 13.24m2
9m2の居室。
3×4ピッチ(2.73×3.64) 9.93m2

車庫。
19m2は4×6の居室と同じ。
14m2は、3×6ピッチ(2.73×5.46) 14.90m2
水回りなど。
2×2.5ピッチ(1.82×2.275) 4.14m2
2×2ピッチ(1.82×1.82) 3.31m2
2.5ピッチの場合1ピッチごとに約2m2ですね。
納戸が7m2と指定されたら2.5×4ピッチ…のように考えています。
水回りの数字などはもう覚えていらっしゃる方が多いと思います。

居室でたったの5パターンです。
面積まで記憶できると思います。
エスキス時に面積まで書き込むと早く覚えられます。(今は練習ですから)
もしこれより大きな面積の場合、それぞれを足すといいと思います。
たいていの場合、食事室周りで1室にまとめる、または、まとめてよいみたいな感じが多いです。

で、設問の条件や動線を考慮しながら、
この箱をはめ込んでいくのです。
収納があるときには上または横にスペースを取ります。
もし無理があるようなら、
建物の大きさを1ピッチ増やすなどします。
もちろん取るべきスペースをつぶすようなことをしてはいけません。
できることなら敷地と道路の方向などをエスキス時に描いておいた方がいいと思います。

同じように2階を考え、
完成したら面積チェックをします。
どうでしょう?
よほどの無駄や詰めすぎない限り、
指定されている延べ面積の範囲内に収まってると思います。
というより、収まるよう考えられていることに気がついたのです。
要求室を一つ一つ足して面積計算をすると5分ほどかかってしまいますので、
かなり時間短縮できると思っています。

最後に、テラスや駐輪場などを描き、矩計図の切断位置を描きます。

私は1/200で考えていますが、1/100では直感的にわかりづらいです。
ぜひ1/200で考えてみてください。
やり直す場合でも充分なスペースがありますので、
横や縦にほかのパターンを考えることができます。

結論として、エスキスを何回も解いてみるというのは言うまでもありません。
また、エスキスが完成したら、
設問を見ながら一つ一つチェックすることを忘れないようにしましょう。
要求室の有無、面積、設計条件など。
ここで時間を使う価値が充分あります。
おそらく5分とはかからないと思います。
この段階でミスをすると、場合によっては取り返しのつかないことになります。
これは自分に言い聞かせていることでもあるんですけどね。

Profile

タロー:

創価大学通信教育部法学部法律学科に在籍。二級建築士(2005年合格)、初級シスアド。電気製品、タイ料理、映画が好き。かつて新人類と呼ばれた世代。「若者を打ち負かしてやる!」との意気込みで日々勉強に励む。私へのメールはこちら